☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 日本人クルー 全員集合!! ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
関野
今日のゲストは3名。渡部純一郎さんと前田次郎さん、佐藤洋平さん。
渡部純一郎さんはマルチ冒険家です、山やっても海やっても一流。この人が居なかったらグレートジャーニーは成功していなかった。
前田君と洋平君は私の学校の元学生ですが、学生は親から預かっているので卒業生に声をかけました。洋平君は、太平洋の「洋」で海が好きだったので(笑)
洋平
就職活動もしていなかったので、貴重な機会だから経験したらいいんじゃないかと思いました。
次郎
小学生のころからグレートジャーニーを見ていて、関野さんはテレビの中の人だと思っていた。そしたら入学した武蔵野美術大学のの教授陣のなかにいて。探検家が美大で何を教えてるんだろう、同性同名の人かなと思った。でもやっぱり本当に関野さんで。
卒業と同じタイミングでこの企画があったので、これは逃せないと。
関野
私が一応隊長なんですが、普通リーダーというと、決断力、統率力があって、皆を引っ張っていく。あるいは時には独断で決断してしまう。そんなイメージがあると思うんですけれど、私はそれとは違う人間です。
松下幸之助さんがリーダーの条件を3つ挙げているのですが、愛嬌、運の良さ、後ろ姿
、だそうです。
洋平
渡部さんは長年付きあってきて、どう思いますか?
渡部
そうですね、運がいいというのは本当にあてはまってるかなと思います。
今回の航海も、台風が来た時に避難できる港に辿り着いていたり…。
本当に運が良かったですね。
関野
渡部さんは安全管理の面で重要な役割をしてくれていました。彼が絶対受け入れてくれという意見がありました。
それは『錨』ですね。錨も木で作って石をつけるという原始的な方法でやろうとしたんですね。でも、渡部さんは海の怖さを知っている。
「その錨だけはやめてくれ!」って。
渡部
太い鉄筋を曲げて作った錨と、ロープだけは自然素材ではないものにしました。
関野
木と石の錨を使ってたら、私たちは今ここに居ないと思います。錨が外れてしまったら、岸壁にたたきつけられて、座礁して沈んで海のもずくです(笑)
次郎
なんで笑ってるんですか(笑)
関野
いやあ、生きてて良かったなぁと思って(笑)
渡部さんと、今日客席にいる白根さん(安全対策担当)は、よく危険なところに一緒に来てくれますね。
昔、コロンビアとパナマの国境を通った時、私たちの後ろではドイツ人二人が捕まって、殺されてしまった。そういうところになんで付きあってくれるんだろうかと…
次郎
それはどうしてなんですか?
やっぱり愛嬌に惹かれるんですか?後ろ姿ですか?
洋平
2人が話す機会ってあまり見た事無いし、僕も聞いてみたい。(笑)
渡部
なんでしょうねぇ(笑)
関野
あ…でも、2人で歌を唄うと評判がいいんですよ。
ある先住民の人が太鼓と歌で迎えてくれて、ぼくたち2人に歌って下さいって言いました。
唄ったら3拍子の歌を2拍子で歌っていて、あとで音楽家の方が褒めてくれました。
次郎
それテレビで見てて、チャンネル変えようと思いました(笑)。
星を眺めながら眠りに付くかなって思った頃、縄文号の関野さんの寝床から調子っぱずれの歌が聞こえてくるんですね。
あと、いい風が吹くと歌を歌いたくなるんですね、関野さんは(笑)
〔記事:藤原芽衣〕